ホームケアだけでは歯周病(歯槽膿漏)は治せない?
みなさん、こんにちは。ライフ錦糸町歯科クリニックです。
ライフ錦糸町歯科クリニックにいらっしゃる患者様から
「自宅で毎日しっかり歯を磨いているのになんで歯周病になるの?」
と質問をいただくことが最近増えてきました。
みなさんの歯科への興味が増してきていると感じられるのでこのような質問をいただけることは大変嬉しく思います。
結論からお伝えすると
「自宅でのホームケアだけでは歯周病は治せません」
今回はどうして治せないのか、、、その理由についてお答えしていきたいと思います。
歯周病がホームケアで治せない(予防できない)理由は3つあります。
1、歯の形は人それぞれ違うので適切なホームケアを学ばなければならない
2、一度ついてしまった歯石はホームケアでは取れない
3、バイオフィルムを定期的に破壊しなければならない
1、歯の形は人それぞれ違うので適切なホームケアを学ばなければならない
前回のブログ「歯周病(歯槽膿漏)は放置するとどうなる?」で書かせていただきました。
お口の中は成人で通常28本(親知らずを入れると32本)の歯が生えています。
28本の歯は一本ずつ生え方や生える位置、歯の大きさ、汚れやすさが異なります。
例を挙げると
・歯の形態:前歯は小さく、奥の歯は大きい
・生える位置:顎が比較的小さい方は歯の生えるスペースが狭くなってしまい、斜めに生えている
・汚れやすさ:歯の外側(頬側)に比べ、歯の内側(舌側)は舌が邪魔をして磨き残しが多い
などがあげられます。また、磨く時間、磨く時の力の強さや癖、生活習慣、嗜好品の有無などの特徴も人それぞれです。
このような特徴を理解し、ホームケアでの効果的な磨き方をアドバイスするのが国家資格を持つ歯科衛生士・歯科医師です。
患者様の状態に合わせて、適切な磨き方や歯ブラシ、糸ようじ(デンタルフロス)・歯間ブラシを選び、アドバイスを行います。歯の形に合わせてタフトブラシ等の使用を勧める場合もあります。
歯の状態は常に一定ではないため、加齢や生活状態の変化に合わせ適切な方法を歯科医院にて定期的に学ぶことが必要です。
2、一度ついてしまった歯石はホームケアでは取れない
「歯の汚れ」には歯ブラシで落とせる汚れと落とせない汚れがあります。
歯ブラシで落とせる汚れは歯垢(プラーク)と呼び、柔らかいので日々のホームケアで落とすことが可能です。
歯ブラシで落とせない汚れが「歯石」です。歯垢(プラーク)が歯に付着したまま放置しておくと歯石となります。「歯の石」と書くほど、固く歯茎の近くに溜まっていくため自宅でのホームケアでは落とすことが難しくなります。
また、この歯石は歯周病が進行していくと歯と歯茎の溝である歯周ポケットの奥深くまで入り込み、さらに固くなっていきます。
この厄介な「歯石」を除去するために歯科医院で専用の機械や器具を使用したクリーニングが必要となるのです。
3、バイオフィルムを定期的に破壊しなければならない
バイオフィルムとは、固雑と流相が存在する時、固相面を足場に膜状に構成される微生物の構造体のことです。
しばらく放置してしまったキッチンの三角コーナーや清掃が行き届いていない浴槽にできるヌメリもバイオフィルムです。最近の研究では歯垢(プラーク)もバイオフィルムの一種であることがわかっています。
歯科医院では超音波振動する専門の器具を用いてこのバイオフィルムを破壊し、歯科専用の機械と歯磨き粉で磨き、バイオフィルムがつきにくい歯に仕上げます。
歯周病にならないため、また進行を防ぐために適切なクリーニングと歯磨き方法を学んでいただくことはとても大切なことです。
ライフ錦糸町歯科クリニックでは、まずはご自身のお口がどのような状態なのか把握していただきたいと思っております。
お気軽にご予約お待ちしております。
2018年10月3日 (水)
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